クソゲー Advent Calendar 2015に参加しています。
よく考えたらゲームなんてあまりしてなかったので、「恋なんていわばエゴとエゴのシーソーゲーム」で書きます。
ミスチルのこの歌が流行っていたあの頃、わたしは田舎の公立高校に通ってて、何がきっかけでかは分からないけど、同じクラスのS君とよく話をするようになりました。
愛想なしの君が笑った
そんな単純なことで遂に肝心なものが何かって気づく
S君は特に愛想なしって訳じゃなかったですが、とにかく目立たず、物静かな存在でした。
そして、あまり役に立にはたたない雑学をいっぱい知ってる、ちょっと変わった人でした。
昔は炭鉱で栄えた地元の町に水商売のお店がいっぱいある理由とか、白砂糖をつかった食品を食べるとキレやすい人間になるとか。 思い出せないけど、もっといろいろ。
「へー」としかコメントしようがない話をいっぱい、 放課後に何時間もふたりでうろうろ歩きながら、聞きました。
そんなに物知りなのになぜか勉強はまったくできなくて、テストのたびに苦労しているS君の姿をみて、とっても不思議でした。
恋なんていわばエゴとエゴのシーソーゲーム
いつだって 君は曖昧なリアクションさ
でも私たちはとくに付き合ってたわけではなかったのでした。正確には、わたしが 「ごめんなさい」とお断りされちゃってたのです。
当時は携帯電話もスマホもない時代。 わたしは「好きです」のお手紙を書いて渡して、かなしいお返事を駅の公衆電話で聞きました。
そうしてフラれたのになぜか変わらず毎日をS君と過ごしました。 いったい、このあいまいな状態が何なのか・・・さっぱり分かりませんでした。
友人の評価はイマイチでもShe So Cute
順番を待ってたんじゃつらい
まわりの評価がイマイチなことはなかったですが、仲のよい友達からは 「S君ぜったい変わり者だよね。まあ、いい人だとは思うんだけど」といつも微妙なコメントをもらいました。
でも、友達がわたしとS君をセットでよく誘ってくれたので、友達カップルと4人で出かけたり遊んだり、あいまいな関係ながらも、それなりに充実した高校時代を過ごすことができました。
それから私は遠くの大学に受かり、Sくんは地元に残り、全く音信不通に。 S君のことを思い出す事もなくなり、新しい土地で大学生活を楽しんでいました。
運命のイタズラってやつも考慮して
照準を絞ってステップアップしたい
そして何年か過ぎたある日のこと。突然、S君がひとりでわたしを訪ねてきました。
あまりに唐突だったのでそうとうビックリしたけど、もともと変わった人だったので、そういう事もあるかなーと納得して、大阪を案内していた折、地元の友達から連絡がありました。
「S君そっちに行ってるよね?ほんとは、みほじがずっと好きだったらしくて、会いに行ったみたい。」
ええええええ
いまさら?!
本当に訳がわかりませんが、S君が地元に帰る際、いっしょに飲んでいた勢いを借りて、勇気をもって聞いてみました。
「好きでいてくれたって聞いたけど、それほんと?」
するとS君
「いや!違う!なんかごめんね!」
と、全力で否定して帰っていってしまいました。。
恋なんて言わばエゴとエゴのシーソーゲーム
図に乗って君はまたノーリアクションさ
ほんま、あのリアクションはなんだったのでしょうか。
なんであのタイミングで訪ねて来たのか。
考えれば考えるほど、全く意味がわからないよ。
それっきり会うこともなく、近況も全く分からないまま20年ほど経ち、S君のこともすっかり忘れてしまいました。
しかし今回、クソゲーというキーワードで何か書こうと思って必死に自分の人生を振り返った時、ふと思い出したので書いてみました。
何遍も恋の苦さを味わったって
不思議なくらい僕は今恋に落ちてく
不思議で不可解な経験はしたけど、それも過ぎ去ってみれば良い思い出・・・に無理やりしてみて、おひらきとしたいと思います。
読んでいただいて、ありがとうございました!